三好達治詩集
- 作者: 三好達治
- 出版社/メーカー: 思潮社
- 発売日: 1989/07
- メディア: 単行本
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太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪ふりつむ。
次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪ふりつむ。
三好達治のこの「雪」は有名ですね。
彼の作品と知らなかったんですが、この詩は知っていました。
この現代詩文庫にはまるまる「雪」が入ってる「測量船」が収録されているほか、
別の詩集から編者がいろいろ選んでくれています。
それから短文や、他の作家による三好達治論や思い出など。
まぁ不勉強なので、三好達治が戦意高揚詩をたくさん書いていたとは知らず、
興味深く読んだ次第です。
特に、鮎川信夫の「三好達治−逃避幻想の詩人」は一読の価値ありかと。
全身全霊をかけて嫌いぬいていることが良く分かります。
最後の〆が、
「日本がよくよく駄目な国なら、彼も長命であろう。」
だもんなぁ。
編者によると、四季派の人はみんなどっかあぶない、
中原中也も戦争をもっと知っていたらどうなったかも分からんよ(要旨)ということだが、
そうかな…そうかも、と思ってしまった。
ま、中学生・高校生くらいなら、こんな文章を読んだら三好達治を嫌いになるか、
鮎川信夫を嫌いになるかどっちかなんだけど、大人なので。
- 作者: 三好達治
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1991/01/16
- メディア: 文庫
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これはいい本です、おすすめ。